『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』 ロバート・フルガム 河出書房新社.
まだ関東近県・北海道では緊急事態宣言の中で,試行錯誤をしながら過ごす日々を送られている方が多いのではないでしょうか.
普段の休日なら外で楽しげな子供たちの声があちこちから聞こえるのですが,外を通る車のブレーキ音や警笛がやけに大きく耳に届くように感じられます.
砂場で子どもたちが楽しく遊ぶにはまだまだ先になりそうですが,その時を思い描きながらステイホームを守るのも良いかもしれませんね.
砂場といえば,以前,子どもたちを連れて近くの公園で遊んだ時のことです.
はじめは砂場で得意になって遊んで上げているようなつもりだったのですが,そのうち一緒に遊んでいても何かつまらなそうに子どもたちだけで遊ぶようになりました.
それでも,ありきたりのことしか思い浮かばずあくせくして・・・そして手当たり次第に育児書を探していて出会った本です.
子育て中のママやパパ用の本かと思っていましたが,ビジネス書でした.
と言っても子育てにも役立ちそうな話題があふれていました.
砂場での遊び方については詳しく書いてありませんが,砂場や小さい時のさまざまな家族以外の人との出会いが人の間のルール,遊びや友だちとの関わり方を学ぶ絶好の場で大人にも通じる大切な時期や機会であるということをわかりやすい教えてくれる本です.
この本を読んでみて,何かつまらなそうに子どもたちだけで遊んでいると私が感じていた時のことが少し理解できたように思います.
子どもたちを見ていると,おもちゃの取り合いをしながら,時には言い合いになりながら,遊びのルールを決めたり,守ったりをしていることに気づきました.
子どもたち同士で遊びを見つけ,遊び方を決めて,遊びの順番やルールを話し合いながら過ごしているのだとわかれば,とても自然に受けとることができると感じました!
大人の私がすることといえば,子どもたち同士で言い合いになっている時に,タイムリーに「どうしたの?」「これから何をするの?」と聞いてあげることぐらいでした.後は自由に楽しそうに遊んでいる子供たちをそっと見守るだけでした.
私たちが関わる時のルールは子どもたちに事故や怪我がないように注意深く見守ることのように思います.
私たちが子ども自身の遊びの広がりや人とのつながりの形を知っていれば,親や大人として彼らに関わるときにしっかりサポートができることになると思います!
子どもたちは自分たちで遊びを見つけて,繰り返すことでいろいろなことを学んでいきます.
私たちが無理に遊んであげなくても自分で楽しさを見つけて,そして繰り返して,友達とも関わりながら少しずつ成長していく子どもたちはとても頼もしい存在です.
このことをこの本ではとてもわかりやすく例を挙げながら示しています.
今,ステイホームしている皆さんの中で1番輝いて過ごしているのは子どもたちかもしれませんね.
子どもたちのことを思いながら自分はどのように接したらよいか,子どものことをどう捉えたらよいか,そのことを再確認できる書だと思います.
もしチャンスがあれば,読んでみてくださいね♪