ROMANCE op37, Charles Camille Saint-Saëns.
笛の音に恋して♪
音楽用語のロマンスは情熱的な恋愛というよりはロマン派時代の抒情的な曲を表すものだそうです.
動物の謝肉祭の白鳥で有名なサン・サースもロマン派後期の作曲家とされ,フルートの他にホルンのロマンスop36も作曲しています.
ホルンのop36もなかなか素敵ですが,やはり私はフルートのロマンスが好きです.
フルートを始めた頃にコンサートで耳にして以来,いつか自分も吹いて見たいと思っていた曲の一つでした♪
もし皆さんもこの曲を一度聴いたら,懐かしい感じやワクワクする気持ちそして熱い想いを語ってくるような素敵なテーマ部分がきっと頭の中でリフレインすると思います.
調を変えながらふわりふわり上昇するテーマの提示部分,ちょっぴり心が弾む展開部,そしてテーマに戻ってゆったりと下降し,落ち着きを持って静かに遠くへ消えていくような風景を感じる再現部,とっても素敵な曲です.
器楽曲には言葉は設定されていませんが聴いていると素敵な風景を思い浮かべることができそうな曲です.
私のイメージは次のようなものです♪
前奏部のピアノは思い出を誘う波音のようです.そしてこの曲のテーマが登場します.
私のイメージするこの曲のテーマは懐かしい旧友との邂逅です.波音に誘われて,フルートのテーマの提示部分は望郷や友と過ごした時に思いを馳せる心の音のようです♪
この素敵な心模様は徐々に高鳴りピークに達した後で,展開部では偶然再会する二人♪
ここではお互いの過去と現在そして未来の時を確認し合う風景のように感じられます♪
再現部分ではゆったりとした主題が現れます.ここでは邂逅の後に訪れる別れの時,でも今度は再会を約束したような穏やかな別れ,その思いを心に抱いて,ゆったりと落ち着いて遠く離れる二人が静かに消えゆく風景です.
このような抒情的な印象を持つ素敵な逸品です♪
きっとピアノと合わせたら,もっと素敵な風景を感じるひとときになるかもしれません.
いつの日かピアノとともに演奏する日を楽しみに練習をしています♪