王子さまが過ごした星🌍大航空時代のレジェンドたちへのレクイエム🎹

人間の大地,サン=テグジュペリ堀口大学訳,新潮文庫


 星の王子さまの翻訳者,河野万理子さんが訳者後書きで記した読むべき書,前作です.

 この本にかの,星の王子さまの由来が著されていると!


これまで,本を読後も味わうため,一冊を堪能し,ブログに思いを載せたのち,不応期なる成熟の時を設けて,脳裏にしっかりと筆跡を刻んでいました.


しかしながら河野さんのメッセージを反芻して,これはすぐ読んだ方が良いと感じたのです.


幸いにも同じ作者の作品ゆえ,すぐに見つけることができました.


この本はノンフィクションのようです.


大航海時代ならぬ大航空時代の飛行士として,作者が経験した壮絶なる生死をかけたロマンが描かれています.


読む前にはきっと飛行士としての華麗なる経歴を記したものと思っていました.


しかしここでは,そうではなく,大空へ羽ばたくものたちが決死の覚悟を持って臨んだ物語のように感じられます.


今飛行機が空を自由に巡ることができるのは彼のような先人たちのおかげと言っても過言ではないでしょう.


先駆者たちを敬い,そこで得た経験を,受け取って,しっかりと記すという作品です.
そして自己の振り返りをしています.


サン=テグジュペリはとても多感な人生を送られた方だと思います.

心から滲みでた言の葉を丁寧に綴り,寄せ集めていらっしゃいます.
この作品はノンフィクションでありますがとても文芸的で味わいがあります.


彼自身もサハラ砂漠🏜に不時着して,生死を委ねる経験を持ったようです.
星の王子さまの飛行機を修理したいおじさんは彼や彼の仲間がきっとモデルでしょう.
小さなキツネとも出会う.
いのちの糧,水を求め彷徨う.

そのような場面が散りばめられています.


そんな彼が得たものは,夜空からのとっておきの贈り物,黒く輝き放つ隕石たち.

そして生や死,人間と自然,宇宙への思いが十分に想像されます.


きっと果てしない空の向こうの星たちに,

 思いを寄せた瞬間であったことでしょう.


何もない砂漠は昼には水が,夜には暖かな空気の布団が欲しい世界だったことでしょう.
そして昼夜を問わず,人や花や蛇,狐たちが恋しかったことでしょう.
生きていれば,多くの出会いや思いを感じる世界のあったことでしょう.
郵便飛行士としての経験がその時代の世相や文化を人間としてのあり方と照らして,私たちを誘ってくれています.


多くのことを考えるひとときをいただくことができました.


彼の感じたことを今この時に共有できたことを,
とても幸せに思います.


誰かとこのことを分かち合いたい!とても強く想いを寄せる瞬間をいただいた一冊です♪


まだ星の王子さまを読んでいない大人の方へ,
まず紹介したい一冊です.
この本をまずはお読みいただき,そして星の王子さまとの出会う!または星の王子さまを読んでから!いずれもおすすめです!ぜひご堪能くださいね♪


そして本書の訳者あとがきにつづいて,
かのアニメ映画の巨匠が本書にエールを送っています.大空へのロマンとそして🌍地球に立つ人間への正しい生き姿を示したメッセージと感じられるものです.あわせて楽しむことがおすすめです!
映画監督の映画とともに読むのも良いかもしれません.

🎶読後にぜひ一緒につぶやきましょう🎹🎶