断捨離の極意🎶せめて良書・名著だけでも残したい!

華氏451度,レイブラッドベリ伊藤典夫訳,ハヤカワ文庫.


 年度末のこの時期に大掃除や整理整頓を行う方がいらっしゃるようです.

 何を隠そうと私も実はお正月明けから書類や書籍を整理しています♪

 ところがこれが大変なのです!

整理のつもりが,右から左に,下から上へと移動することに陥り,結局は「また後で!」と自分に甘く言い訳を与える儀式のようです😢

 

 さて本書は本や図書館を愛してやまないレイブラッドベリの作品です.

 華氏451度は摂氏で言うと230度ほどで,この温度は紙が自然発火する温度だそうです.私の大好きなコーヒーもやや近い温度で自然発火してしまうようです❗️😭

 ブラッドベリはきっと自分の好きな本がこの世から消えることに強い危機感を持っていたのかもしれません.

 ブラッドベリは小説や詩を表現する作家でした.彼の活躍する時代には本の発行を検閲から一旦発行された本も発売が中止や禁止されることもあったようです.本書の中にはその憂き目にあった本の名前が出てくるとか来ないとか.


 さて主人公は消防士ではなく昇火士のモンターグです.仕事着の帽子には451の文字が描かれ,不法に本を持っている者の家に行き,消火器ではなく火炎放射器で焼いてしまうと言うものです.その過程で少女と出会い,以前は火を消す仕事だったことを知ります.そして本を隠し持つ老婦人宅へ向かうと,屋根裏に隠されていた多くの本が舞い落ちる中で,モンターグは手に触れた本に心を動かされてしまいます.さらに手が勝手に一冊の本をつかみ,こっそりと自宅へ持ち帰ってしまいます.そして本の魅力に取り付かれていきます.また老婦人が本が焼かれるなら,自分も本と一緒にと,運命を委ねる姿を目にして,昇火士の仕事にも疑問さえ感じていきます.そのため今度へ仲間の昇火士,そして国家からも追われる身となってしまいます.

 

 逃げる中で,同じように書を愛し豊かな感性を持つ仲間と出会い,行動を共にして過ごします.この仲間たちとは互いに本の魅力を語り合い,手元にある,あるいは心に刻み込まれた良書・名著の一節を共に口ずさみ,共感していきます.

 過去には実際に書を焼き,思想を制御した時代があったようです.そのことへの戒めや読書低迷への警鐘のように感じられます.

 そんな時代が訪れないことを切に願っています.この書に出会い,本という書がもたらす知性や感性の重要性をより一層身近に感じたひと時を過ごしました♪

 さて断捨離中の私は,いったいどの本を残し,心の拠り所にしようかしら?

 私は選べるほど多くの書を知らずにいるので,まずは一つでも多く出会う必要がありそうな気がしています♪

 と言うことで❣️良書や名著に出会うまで♪

 本の断捨離は次回に持ち越し💖(^o^)/♬